代表者メッセージ

 西戸崎開発株式会社は、西戸崎にかつて所在した西戸崎炭礦株式会社を礎に持つ会社です。
 西戸崎炭礦株式会社は旧大倉財閥と、現在の安川電機の母体である明治鉱業の共同出資により1937年にスタートした炭鉱採掘事業で、戦時中から戦後にかけて日本のエネルギー供給の一端を担いました。しかし、高度経済成長期、石炭から石油へのエネルギー革命が進む中、西戸崎炭鉱は1964年に閉山しました。

 閉山にあたり、所有する広大な土地と西戸崎の豊かな自然を活かした新たな事業が模索されました。その中で、ゴルフ場を開設する案が出されました。ただ、当時のゴルフ場は「接待する特別な場所」とされており、立ち上げには反対意見も出されましたが、西戸崎に新しくオープンするゴルフ場は「接待利用」に重きを置かず、パブリックで地元の方々にも楽しんでいただける「地域に開かれたゴルフ場」というコンセプトが考案され、西戸崎シーサイドカントリークラブをオープンするに至りました。
 「地域に開かれたリゾート」、ここに西戸崎開発の原点があります。

 その後、ゴルフ場のほか、割烹旅館・大岳荘、福岡マリーナ、大岳ショートコース、海中街道レストランがオープンしましたが、これら西戸崎開発が運営する施設は「地域に開かれたリゾート」というコンセプトを大切に運営しています。
 また、西戸崎開発グループには、水道用の「ろ過砂」を全国の水道事業者に届けるなど、砂に関する事業を展開する西戸崎興産株式会社があり、リゾート施設運営だけでなく、日常生活に欠かせない全国の水道事業を支える一端も担っています。
 西戸崎・志賀島のエリアには、豊かな自然や古くから続く歴史があります。ただ、このエリアのことを福岡県の方々がよく知っているかというと、必ずしもそうでもありません。まして全国的にはほとんど知られていません。

 西戸崎にはかつて「キャンプハカタ」と呼ばれる米軍キャンプ(基地)があり「小さなアメリカ」がありました。誰もが知る世界的スター、マリリン・モンローも夫ジョー・ディマジオとの新婚旅行で1954年に来日した際、西戸崎を訪れました。今も地域の商工会が中心となり、このマリリン・モンローが訪れたという史実を活かした活動も展開されています。こういう点でも西戸崎・志賀島エリアは日本の中でも稀な場所と言えるのではないでしょうか。
 私の一番のミッションは、現在運営している観光関係の事業を長く継続させるということですが、同時に、自然に恵まれた歴史あるリゾート地としての西戸崎・志賀島のエリアの魅力を全国レベルで発信することでもあると考えています。
 
 「地域に開かれたリゾート」というコンセプトのもと、エリアの魅力を一層高めることにも微力ながら貢献できるよう、事業運営を進めてまいりたいと考えております。
 なにとぞ一層のご指導とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

代表取締役 的場愼哉